重度訪問介護は、重度の身体状況の方が、必要に応じて長時間の介護を連続して受けることのできる介護サービスです。
そんな重度訪問介護への就職や転職を考えている方の中には、夜勤に対して不安を感じている方もいるのではないでしょうか?
この記事では、重度訪問介護の夜勤の仕事内容を詳しく解説し、メリットやデメリットをご紹介します。
この記事を読むことで、重度訪問介護の夜勤について理解を深めることができ、どんな方に向いている仕事なのかがわかります。
自分に合った働き方ができるのかを検討して、不安を解消したうえで転職活動をスタートしましょう!
この記事でわかること
- 重度訪問介護の夜勤の仕事内容
- 重度訪問介護の夜勤のきつい点とメリット
こんな人におすすめの記事です
- 重度訪問介護の夜勤で働くことを検討している方
- 重度訪問介護の夜勤の仕事内容を詳しく知りたい方
重度訪問介護の夜勤の主な仕事内容
まず前提として、重度訪問介護とは、重度の四肢不自由、知的障がいおよび精神障がいのある方など、生活に著しい困難があり、常に介護を必要とする方が利用できる訪問介護サービスです。
仕事内容は、事前に設定された介護プランだけに縛られず、現場で必要な「総合的な支援」を行います。
そのため、一般的な訪問介護と比べると長時間にわたって、幅広い介護を行う点が特徴になります。
重度訪問介護の夜勤では、主に以下の4つの介護業務を行います。
- 食事介助
- 見守り
- 排せつ介助
- 就寝・起床介助
- 事務作業
以下で1つずつ詳しく解説します。
食事介助
利用者の夕食、朝食の介助を行います。
重度の身体状況の方の中には、食事の準備はもちろん、食事を自分でとることが難しい方もいます。
さらに、嚥下状態が悪い場合は、誤嚥のリスクや口腔内が清潔に保てない場合もあります。
介護士は、以下の介護内容から必要な介護を行います。
- 食事の準備(調理、配膳)
- 食前の唾液の分泌を促すための口腔体操
- 誤嚥を防ぐための姿勢の確認
- 食事を口元へ運ぶ介助
- 食後の口腔ケア
これらの他にも、食欲を増進させるための清潔な環境作りや献立の説明など、利用者の立場に立った介護を意識することが重要になります。
見守り
重度訪問介護では、見守りの時間も「介護業務」として扱われます。
これは、介護プランに設定された内容以外にも、現場で必要な援助を柔軟に選択できるという、重度訪問介護の特徴的な仕事内容になります。
夜勤では、就寝中や余暇中の利用者の見守りを行いながら、必要に応じて体位交換や痰の吸引などの医療的ケアを行います。
見守り中は、利用者の様子をしっかりと確認し、その場で必要な介護を臨機応変に選択して行う必要があります。
排せつ介助
夜間のトイレ介助やおむつ介助を行います。
利用者が排せつで目を覚ましトイレに向かう場合には、介護士も付き添って、トイレ内での介助や見守りを行います。
おむつを使用する利用者に対しては、就寝前・起床時のおむつ替えを行います。
利用者の中には夜間頻尿の方もいますので、トイレ介助も頻繁に行う必要がある場合も予想されます。
就寝・起床介助
就寝前や起床時に、体位の変換や環境調整、更衣介助を行います。
更衣介助の際に、排泄物や体液などで身体やシーツが汚れてしまった場合は、必要に応じて清拭やシーツ交換を行う必要もあります。
夜間、起床時は身体状況の変化が起きやすいタイミングでもあるので、見逃さないように注意して状態観察をしなくてはいけません。
事務作業
夜勤を担当する介護士は、日勤の介護士から申し送りを受け、業務終了時には次の担当者に申し送りをします。
日中のバイタル状態や体の痛み、じょく瘡の状態などによって、夜間の介護内容や頻度について柔軟な対応が必要です。
また、利用者の就寝中など手が空いたタイミングで記録簿の記入を行います。
重度訪問介護の夜勤できつい点3つ
重度訪問介護は、長時間の介護を必要とする、重度の身体状況の方が利用します。
そんな重度訪問介護での夜勤というと、「きつい」イメージや、実際に「大変だ」という介護士の声を聞いて不安になることもあるかもしれません。
漠然とした不安を分析するために、なぜきついと言われるのかを理解しましょう。
重度訪問介護の夜勤できつい点を以下の3つ紹介します。
- 生活リズムが乱れる
- 一人で対応しなければいけない
- 介護スキルが必要
以下で1つずつ解説していきます。
生活リズムが乱れる
重度訪問介護の夜勤は、2交代制と3交代制の2つの働き方のいずれかを採用している事業所がほとんどです。
2交代制では大体17:00〜翌日9:00、3交代制では大体22:00〜9:00の勤務になります。
いずれも夜間の勤務になり、基本的に1人で訪問することになるため、仮眠や休憩も取りづらいことが予想されます。
慣れないうちは、夜勤中の眠気がつらいと感じることがあるでしょう。
また、逆に慣れてきて生活が昼夜逆転すると、家族や友人との昼間の予定が合わせづらくなるデメリットがあります。
1人で対応しなければいけない
重度訪問介護に限ったことではありませんが、訪問介護系の事業所では基本的に1人で利用者宅へ訪問し、介護業務や緊急時対応も1人で行うことになります。
状況を判断して、冷静な対応が求められるため、慣れるまではプレッシャーに感じることがあります。
また、利用者家族との会話や説明など、対人スキルが問われることもあるでしょう。
介護スキルが必要
重度訪問介護は訪問介護の中でも、身体状況が重度の方が利用できるサービスです。中等度以上の身体介助や、おむつ交換などの介護業務のスキルが必要になります。
さらに、じょく瘡や関節の固まり、皮膚の弱い方など、通常の介護施設より幅広い配慮が重要です。
状態の把握や勉強をしながら業務にあたることが求められます。
重度訪問介護の夜勤のメリット3つ
「きつい」と言われる重度訪問介護の夜勤ですが、夜勤ならではのメリットもたくさんあります。
その中でも、特に魅力的なメリットを3つ紹介します。
- 収入が増える
- 自分のペースで仕事ができる
- キャリアアップにつながる
以下で詳しく解説していきます。
収入が増える
夜勤をする回数に応じて、基本給や時給と別で夜勤手当がつきます。夜勤手当の金額は事業所によって差がありますが、1回につき5,000円程度支給している会社があります。
日勤のみの勤務と比較すると、日勤と夜勤を兼務した場合には、月給で2万〜4万円ほど、夜勤専従であれば8万〜10万ほど収入が増えるため、儲かる働き方といえるでしょう。
収入を重視する介護士にとっては、夜勤を含んだ勤務をするメリットが大きいといえます。
自分のペースで仕事ができる
重度訪問介護は1人で利用者宅に訪問することが多く、夜勤においても1人で担当する事業所が多いです。
記録や報告はしっかりしなくてはいけませんが、業務中は上司や同僚を気にせずに、ある程度自分のペースで仕事をすることができます。
勤務時間は長くなりますが、夜間、利用者様が眠っている時間は体力を使う業務は少ないため、日勤と比べるとゆとりを持って働けるでしょう。
キャリアアップにつながる
重度訪問介護の夜勤は、家庭の事情や介護スキルへの不安から、対応できる介護士は限られます。
もしあなたが重度訪問介護の夜勤に対応できる状況ならば、事業所に重宝されて、キャリアアップが狙いやすくなります。
また、介護業務のスキルはもちろん、状況判断や外部対応の経験を積むこともできるので、転職時に実績としてアピールすることができるでしょう。
重度訪問介護の夜勤の仕事内容を理解したうえで自分に合った働き方を目指そう!
重度訪問介護の夜勤は、「きつい」と感じる部分もありますが、一般的に大変と言われる業務を経験することで、あなたは重宝される人材に成長することができます。
特に、今あなたが重度訪問介護の夜勤で働くことができる状況ならば、他と差をつけるキャリアアップのための転職は素敵な選択肢だと思います。
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