一般的に体力や力が必要な場面で活躍したり、長期的に働ける強みもあり、近年男性介護士の需要は高まっています。
しかし、介護職の年収は高いとは言い難いものがあります。
現在の年収に満足されていない方は、男性介護士の年収や将来性について気になるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、男性介護士の平均年収や需要、将来性について解説します。
給料を上げる方法についてご紹介しますので、男性介護士の収入面について理解を深め、将来のキャリア形成にお役立てください。
この記事でわかること
- 男性介護士の平均年収
- 介護士が給料をアップさせる方法
こんな人におすすめの記事です
- 年収を上げたい方
- 今後のキャリア形成に迷っている方
男性介護士の平均年収
令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果によれば、男性介護士の平均年収は約401万円です。
女性介護士の平均年収は約370万円で、男女間での差は約31万円あります。
男性介護士は通常、勤務期間が長く、役職や管理職に就いている割合が多いです。
一方、女性介護士は結婚や出産、子育てなどのライフイベントによって仕事を一時的に休むことが多くなっています。
また、令和4年度介護労働実態調査によれば、女性介護士の管理職への就任率は14.3%に対して、男性介護士は24.0%と、女性の方が低い傾向となっています。
管理職に就くことで年収も高くなる傾向にあるため、男性介護士の平均年収が女性よりも高くなっていると考えられます。
男性介護士の需要が高い3つの理由
女性が多く活躍している介護現場ですが、男性も状況に応じて強みを活かすことができ、需要は高いです。
男性介護士の需要が高い理由としては、主に以下の3つが挙げられます。
- 体力や力が必要なときに役に立つ
- 長期的に活躍できる
- 男性の介助がしやすい
それぞれについて解説します。
体力や力が必要なときに役に立つ
一般的に男性は女性よりも体力や力があるため、体力や力が必要な場面では、男性介護士が活躍しやすいです。
例えば、重い利用者を移動させる際には、技術だけでなくある程度の力も必要です。
このような場面では、力がある男性のほうが業務をこなしやすいと言えます。
また、夜勤勤務や続けざまの長時間勤務などの体力を要する状況でも、女性よりも疲れにくい傾向にあるでしょう。
長期的に活躍できる
一般的に男性は、女性に比べて長期的、かつ継続的に働くことができる傾向にあります。
これはライフイベントによる要因が大きいと考えられます。
女性は、結婚や出産の大きなライフイベントを機に一時的に休んだり、退職したりするケースが多い傾向にあります。
一方、男性は結婚後や子供ができた後も転職や退職せずに、働き続けるケースが多いです。
しかし、最近は男性が育児休暇を取得するケースも増えてきているので、この傾向は今後少しずつ変化してくるかもしれません。
男性の介助がしやすい
男性の利用者に対しては、同性ということもあり介助の抵抗感が少ないメリットがあります。
利用者の中には、異性からの介護を受けることで羞恥心や抵抗感を感じる方もいます。
特に排泄や入浴、更衣介助の場面においは、それらを感じやすく、場合によっては介護拒否につながるケースも珍しくありません。
そのような場合でも同性の介護士であれば、羞恥心や抵抗感が軽減され、介助を受け入れてくれる可能性が高まるでしょう。
男性介護士が年収を上げる5つの方法
男性介護士が年収を上げる方法を5つご紹介します。
- 夜勤回数を増やす
- 資格を取得する
- キャリアアップする
- 同じ職場で長く働く
- 条件の良い職場へ転職する
それぞれについて詳しく解説します。
夜勤回数を増やす
夜勤回数を増やすことで、夜勤手当や深夜手当が支給され収入を増やせます。
2022年介護施設夜勤実態調査結果によると、2交替勤務の夜勤手当は、平均6,011円です。
これに加えて、夜間の22時から翌日5時までは、時給の1.25倍の深夜手当が支給されます。
しかし、夜勤は深夜の労働、かつ少ない人数で大勢の利用者を介護することから、体への負担の大きい働き方です。
夜勤回数を増やす場合には、体調に注意して行うようにしましょう。
資格を取得する
介護職の年収は、専門資格を取得することで上がる傾向があります。
以下の表に資格別の年収の違いについてまとめました。
資格 月収 年収 介護福祉士 331,080円 3,972,960円 社会福祉士 350,120円 4,201,440円 介護支援専門員 376,770円 4,521,240円 実務者研修 302,430円 3,629,160円 介護職員初任者研修 300,240円 3,602,880円
介護職の年収は、保有資格によって大きく変動します。
資格がない場合と、最も高度な「介護支援専門員」の資格を持つ場合とを比較すると、年間で約120万円もの大きな差が生じます。
この差は、資格を取得することで得られる専門的なスキルと知識が評価され、それが給与に反映されるからです。
また、資格があることで、より専門的な業務を任される機会が増え、給与がアップするだけでなく、自身の成長やキャリアの進展につながるでしょう。
キャリアアップする
実績や経験を積み重ね、管理職へのキャリアアップを果たすことで、年収を大幅に上げることが可能です。
管理職とは、施設の運営や経営管理の役割を担い、施設長や各事業所の管理者などを指す重要なポジションです。
令和4年度介護労働実態調査によると、管理者の平均年収は約545万円にもなります。
これは、管理者ではない従業者の平均年収である約365万円と比較すると、約180万円もの大きな差があります。
この差は、管理職が担う役割の重さと責任を反映しています。
施設の運営や経営管理は、その施設のサービス品質や利用者の生活環境に直接影響を与えるため、その責任は大きいものです。
しかし、その一方で、管理職へのキャリアアップは、自身のスキルや経験を高く評価され、それが年収に反映される大きなチャンスでもあります。
年収500万円や600万円を目指すことも十分可能でしょう。
ただし、キャリアアップを目指す際には、自身のスキルや知識を磨くだけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力など、管理職として必要とされる資質が求められます。
同じ職場で長く働く
一般的に勤続年数が長い方が給料が高くなる傾向があり、介護職においても同じことが言えます。
以下の表に勤続年数による給料の違いをまとめました。
勤続年数 平均給料 1年 280,550円 5年 305,970円 10年 322,990円 15年 342,590円 20年以上 371,640円
勤続年数が上がるにつれて、平均給料も上がっています。
同じ介護職として働いていても、勤続年数1年と20年以上では、約9万円もの差があります。
これは、年齢が増すごとに増える年齢給や、経験年数を重ねるごとに給料がアップする定期昇給の仕組みがあるためです。
同じ職場で長く続けることで、給料アップに期待できるでしょう。
条件の良い職場へ転職する
給料において良い条件の職場に転職できれば、年収を上げることも可能です。
しかし、タイミング良く好条件の求人を見つけることは難しく、諦めてしまうこともしばしばあるのではないでしょうか。
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男性介護士の将来性
男性介護士が選択可能なキャリアとしては、管理職や認定介護福祉士、ケアマネジャー、生活相談員などが挙げられます。
管理職は、前述した通り男性の方が割合としては多く、大幅な年収アップが期待できます。
認定介護福祉士や介護支援専門員は、介護職の上級資格となり、より高度な知識やスキルを習得し介護のエキスパートとして活躍できるでしょう。
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男性介護士の平均給料は、約401万円であり、女性と比べると高い傾向にあります。
近年、男性介護士も増え、活躍する場面も多くなっています。
将来のキャリアも管理職や介護支援専門員などさまざまな選択が可能で、年収アップも期待できるでしょう。
年収の向上やキャリアアップを目指すときは、職場選びも重要です。
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