東京都が介護職を対象に2万円を給付、ケアマネも対象に

小池東京都知事は新年の挨拶で、東京都の介護職員に対する新しい支援策を発表しました。
この施策は、介護職員の給料の底上げを目的に、離職率の改善や人材の定着を目指すものです。
さっそく詳細を見ていきましょう。

この記事でわかること

  • 東京都から支給される2万円給付の内容
  • 給付の対象となる人や給付時期、給付方法
  • 支給金額には条件あり。介護職員で勤続5年以内が月2万円、6年以上の介護職員とケアマネージャーが月1万円
こんな人におすすめの記事です

  • 東京都内で介護職もしくはケアマネージャーをしている方
  • これから東京都内で介護職・ケアマネージャーの職を探そうと思っている方
  • 介護サービスを行っている事業者
目次

都独自に介護職やケアマネージャーに対して支援策を実施

東京都は4月から介護職員とケアマネージャーの給与を月2万円引き上げる支援を開始します。
これは、国の介護職に対する待遇改善が不足していると指摘した東京都が独自に行うものです。
国による実質的な賃上げになる施策が実現するまで継続していく方針としています。

居住支援特別手当とは?

今回の支援は、「居住支援特別手当」として行われます。
東京が発表した提言は5つあります。なかでも東京都の家賃や物価が他の都市よりも高いため、手当を支給することで介護職員の生活負担を減らし、職員の定着率向上と新たな人材を獲得したい考えです。また、今年2月に予定されている処遇改善加算( 6000円 )とは異なります。

対象となる職種は?

この支援で対象となるのは、週に20時間以上働く東京都内の働く介護職員とケアマネージャーです。勤続年数などによって給付額が変わる可能性もあります。開始時期については2024年度中に給付を開始する予定しています。また、細かな条件などは今後順次発表されていくと思われます。

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介護報酬改定では除外されたケアマネージャーも対象に

ケアマネージャーをしている職員の方も対象となります。給料だけで見れば介護職のほうが高くなるという現象も見られています。この要因として、処遇改善手当(介護職員処遇改善加算や特定処遇改善加算)の対象とならないことが挙げられます。

特にケアマネージャーの離職や高齢化へ対策をとることが課題に

提言のなかで、「介護支援専門員(ケアマネージャー)の安定的な確保を図るため、待遇を改善すること」ともあります。上記のことも踏まえ、ケアマネージャーへの魅力があまり感じられないことや、職員の高齢化による離職などによりケアマネージャーが不足しており事業者のなかにはサービスを一時的に制限するなど介護サービスへの影響がすでに発生しています。調査を行った居宅介護支援事業所(2,000事業所ほど)の4割程度にあたる約830の事業所で、人員不足のため新規の利用者をセーブしているという。そのため、直ちに対策を行うことが求められています。

今後、政府の介護報酬改定が抜本的に見直されるまで継続される予定

今回の提言では、これまでの介護報酬算定の在り方についても言及しています。介護事業所・施設において人員の基準で規定していない事務員等の人件費も含めて介護報酬で賄うことが求められており、現場の状況を十分に反映しておらず、根拠も不十分であると指摘しています。

明らかな地域差を軽視しているとの見方も

東京都の独自調査では各都市との地域差はあきらかで、十分考慮して介護報酬を計算するよう求めています。たとえば、東京都の消費者物価指数が他の地域に比べて相対的に高いことのほかに、地価、建築費などの物件費用なども高額になることが分かっています。

国からの処遇改善加算と合わせると、2万6千円になることも

政府は今年(2024年)2月の処遇改善加算として6千円を加算することを発表しています。
このことから、合計すると介護職は2万6千円が新たに支給される計算になります。

ただし給付金額には条件があります

勤続年数に応じて支給額が変わります。勤続年数が5年以内の介護職員は月額2万円、勤続6年以上の介護職員と介護支援専門員(ケアマネージャー)は月額1万円が支給されます。給付申請については各事業者が行います。

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東京都は政府よりも先行して実施することで、国に対して支援策を強化するよう要望していくもののようです。介護のお仕事は高齢化社会にとってなくてはならない存在ですし、今後も拡大を続ける業態であると考えられています。

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実際に東京に近い別の県に居住する介護職員は、東京で就業したいとの声も

とりわけ東京都に近い隣県にお住まいの介護職・ケアマネージャーの方にとっては、今回の施策が気になることもあるかと思います。
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監修者

【保有資格】
・社会福祉主事任用

【職歴】
・知的障害者施設 支援員 : 約3年
・介護・福祉のキャリアアドバイザー : 約3年
・介護求人サイト「カイゴLINK」サポート業務 : 約2年

【経歴】
知的障害者入居施設にて支援員として勤務し、直接介護や支援に携わる。
サービス管理責任者と共に個別支援計画の作成やアセスメントの実施を行う。
福祉業界での従事者である経験を活かし、全国に福祉サービスを展開する株式会社SOYOKAZE(旧 株式会社ユニマットリタイアメントコミュニティ)の子会社である株式会社SOYOKAZE Staff Company(旧 株式会社ユニマットスタッフカンパニー)キャリアアドバイザーとして従事。

キャリアアドバイザー時代は3年間の累計約2,600名を超える介護・福祉に関わる職種へ就業を希望される方を対象に、希望されるキャリアアップのための就業先提案やアドバイスを行う。
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