女性の介護職員が多い5つの理由とは?向いている人の特徴も解説

女性の介護職員が多い5つの理由とは?向いている人の特徴も解説

介護職は、ブランクのある主婦にも人気の職業ですが、実際のところはどうなのか気になる方も多いでしょう。

この記事では、介護職員に女性が多い理由や介護職員が向いている女性の特徴を解説していきます。

女性が働く介護施設を選ぶ際のポイントも解説していますので、就職先を検討する際にぜひお役立てください。

この記事でわかること

  • 介護職員に女性が多い理由
  • 介護職員が向いている女性の特徴

こんな人におすすめの記事です

  • 介護職員として働きたい女性の方
  • 女性ならではの就職先を選びたい方
目次

介護職員に女性が多い5つの理由

平成29年度介護労働実態調査」によると、施設等に勤務している女性介護職員の割合は、常勤が66.1%、非常勤が87.3%と、男性の割合を大きく上回っています。

介護職員に女性が多い理由について詳しくみていきましょう。

ライフスタイルに合わせて働きやすい

基本的に介護職はシフト制のため、自身の希望に合わせて働く時間を決められる場合が多いことが特徴です。

たとえば、小学生の子供がいる方であれば、登下校に合わせて時短勤務にしたり、学校行事に合わせて平日に休みを取ったりすることも可能です。

時短勤務にできるのは、基本的に非常勤のみの場合が多いですが、中には、常勤でも子供が小さいときのみ時短勤務が可能になる施設もあります。

ただし、その場合、勤務していない時間の給料は支給されませんので、注意しましょう。

ライフプランに理解を得やすい

介護の現場は女性が多いため、妊娠出産などの女性ならではのライフプランに理解を得られやすいといった特徴があります。

また、妊娠中のトラブルや子供の発熱などによる早退、生理による不調などにも理解を得やすいです。

ママや主婦の先輩に悩みを相談し、アドバイスをもらうこともできるでしょう。

自身が住んでいる地域の職場であれば、保育園や小学校の情報を聞けるというメリットもあります。

年齢・性別を問わず働ける

一般企業の場合、年齢や性別が理由で不採用となることも多いですが、介護職の場合は、年齢や性別はほとんど問われません。

また、介護職への理解や意欲があれば、未経験や無資格者であっても採用されるケースが多いです。

実際に、介護職未経験の50代女性の方が採用されたケースもあります。

働きながらスキルアップできる

介護職は、無資格であってもできる仕事ですが、介護関連の資格がないわけではありません。

介護士としてのスキルアップを目指す場合には、介護関連で唯一の国家資格である「介護福祉士」の資格取得がおすすめです。

介護福祉士は、特定施設で介護士として一定期間従事(実務経験)し、なおかつ、実務者研修を修了することで、受験資格を得ることができます。

実務者研修も、働きながらの受講が可能です。

多くの国家資格は、学校に通って取得する必要がありますが、介護福祉士は、働きながら資格の取得ができるメリットがあります。

介護福祉士の資格取得は、スキルアップだけではなく、キャリアアップにもつながる可能性があるため、ぜひ取得しましょう。

主婦が介護福祉士の資格を取得する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

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利用者から好まれる

介護の仕事は、利用者と信頼関係を築けるかどうかが、非常に重要になってきます。

利用者の中には、失語症や認知症などにより、自身の思いをうまく伝えられない方も多くいます。また、トイレに行きたくても遠慮してしまう方も多いです。

そのため、利用者の様子をよく観察し、思いを汲み取り、必要な介護を提供していくことが、利用者との信頼関係につながります。

女性は、細かい点までよく気が付き、気遣いができる場合が多く、男女問わず利用者に好かれやすい傾向にあります。

また、女性は言葉遣いが丁寧な方も多く、その点も利用者から好まれる理由のひとつといえるでしょう。

介護職員に向いている女性の4つの特徴

介護職員に向いている女性の4つの特徴

介護職は、以下の4つの特徴が当てはまる女性におすすめの職業です。

  • 人と接するのが好き
  • 体力がある
  • コミュニケーション能力がある
  • 臨機応変に対応できる

働き始めてから「自分には合わなかった」とならないように、自身に当てはまるかどうか、確認しながらみていきましょう。

人と接するのが好き

介護職は、基本的に人と接する職種です。

利用者はもちろん、他職種と関わる機会も多く、常に周りに人がいる環境で仕事をします。

そのため、介護職は、人と接することが好きな女性におすすめです。

体力がある

介護職は、移乗や入浴介助などの身体介護や、早番や遅番、日勤などの不規則勤務が基本です。そのため、介護士として働くには、体力があることが前提となります。

特に女性は、身体介護を行ううえでの体力面や腰痛を心配している方も多いでしょう。

しかし、最小限の力で身体介護を行える「ボディメカニクス」という介護技術を習得すれば、身体的負担を最小限にすることができます。

また、利用者である高齢者や障がいのある方は免疫力が低下している方が多いです。

そのため、健常者にとっては軽度な風邪であっても、利用者にうつしてしまうと、重篤な疾患につながる可能性があります。

したがって、体調を崩さない基礎体力があることも基本です。

コミュニケーション能力がある

介護士として働いていくうえで、非常に重要になるのが、コミュニケーション能力です。

介護士は、利用者とコミュニケーションをとることで信頼関係を築いていきます。

ただし、利用者と会話をするだけがコミュニケーションではありません。

コミュニケーションには、「言語的コミュニケーション」と「非言語的コミュニケーション」の2種類があります。

非言語的コミュニケーションとは、表情やしぐさ、声色などの言語以外でのコミュニケーションのことです。

非言語的コミュニケーションは、相手に与える印象の90%以上を占めているといわれています。

そのため、言語以外の表情やしぐさから相手の気持ちを感じ取ることができるか、表情や声色で相手に気持ちを伝えることができる能力が求められます。

また、ケアマネージャーや看護師など、他職種との連携も介護士の仕事のひとつのため、利用者以外とコミュニケーションをとる機会も多いです。

臨機応変に対応できる

介護は、人対人の仕事です。

そのため、利用者の要望や症状などに合わせて、臨機応変に対応できる能力が求められます。

たとえば、全身に痒みのある利用者が2人いたとしても、1人はアレルギーによるもの、1人は乾燥によるものなど、病気や症状は十人十色です。

痒みに対して、内服で治療してほしい方もいれば、軟膏を塗布してもらいたい方もいるでしょう。

利用者が求めているものに対して、臨機応変に対応できる能力が必要です。

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女性介護職員の年収

年齢別の女性介護職員の平均月収から算出した年収は、以下の通りです。

年齢 常勤 非常勤
29歳以下 344万8,800円 (‐)
30~39歳 367万320円 193万2,480円
40~49歳 372万6,120円 173万2,920円
50~59歳 378万9,120円 170万7,360円
60歳以上 351万2,520円 189万960円

引用:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(188・191p)

ただし、介護業界では、年齢や性別よりも経験や能力が重視されて、役職につく傾向があります。

役職につけば、役職手当により年収が大幅にアップする可能性もあるため、上記の年収は参考程度に確認しておきましょう。

介護士の給料については、以下の記事で詳しく解説しています。

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女性が介護施設を選ぶ際の3つのポイント

女性が勤務する介護施設を選ぶ際には、以下の3つのポイントを重視すると良いです。

  • 希望の時間に勤務が可能か
  • 休暇制度は整っているか
  • 急な休みの際に代わりの職員はいるか

特に、未就学児がいる女性は、必ず確認しておきましょう。

希望の時間に勤務が可能か

介護士が必ずしも、自身の希望する時間に勤務が可能になるわけではありません。

職場によっては、時短勤務が不可能な場合や、残業がある場合もあります。

また、非常勤であっても、希望休を出せる日数が決まっている職場もあります。

入職後に妊娠の希望がある方であれば、つわりなどで時短勤務を希望する可能性も出てきますし、複数人子供がいる方であれば、休みの希望を多く出す必要もあるでしょう。

ライフプランや自身の状況に合わせた働き方ができるかどうかは、事前に確認しておきましょう。

休暇制度は整っているか

女性の場合、妊娠や出産によって休暇をとる可能性があります。

今は考えていなくても、可能性がまったくないわけではない場合には、産休育休の取得歴を確認しておきましょう。

妊娠中のマイナートラブルや産後の経過は、人によって異なります。

介護士の仕事は、身体的な負担も大きいため、身体状態に合わせて業務内容を確認してもらえるかも聞いておくと良いでしょう。

急な休みの際に代わりの職員はいるか

子供の発熱などによって、急に仕事を休まなければならなくなった際に、代わりの職員がいるかどうかは確認しておきましょう。

中には人員不足により、最低限の人数配置で業務を行っている施設もあります。

人がいないことが分かっていながら、仕事を休まなくてはならないのは、精神的負担が大きく、仕事も家庭もうまくいかなくなってしまいます。

特に、子供が小さいうちは、人手がある施設を選ぶとよいでしょう。

女性介護職員として介護士への一歩を踏み出そう!

介護職は、女性の割合が多く、女性特有のライフプランに理解が得られやすく、ライフスタイルに合わせて働きやすい職場です。

現在無資格であっても、働きながら国家資格を取得することもできるため、まずは介護士として働いてみましょう。

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監修者

【保有資格】
・社会福祉士

【経歴】
・医療ソーシャルワーカー約5年
・介護専門のキャリアアドバイザー約4年
・株式会社SOYOKAZE(旧 株式会社ユニマットリタイアメントコミュニティ)経営企画室約4年
・株式会社SOYOKAZE Staff Company(旧 株式会社ユニマットスタッフカンパニー)取締役社長約3年

医療ソーシャルワーカー時代に都内有数の急性期病院で約5年、約1,000名の介護相談支援を行い高齢者福祉業務に従事。その後、介護専門のキャリアアドバイザーとして4年間で累計約1,000名の介護職希望者のキャリア面談を行う。
介護業界有数の施設を持つ 株式会社SOYOKAZE にて経営企画に従事したのち、株式会社SOYOKAZE Staff Company の社長に就任。

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