介護職員初任者研修は、介護の仕事をするために必要な基礎資格です。
資格を取得するためには、各都道府県の指定を受けたスクールにおいて所定のカリキュラムを修了する必要があります。
仕事をしながら取得を検討している方は、時間も限られているため通信講座で取得できるのか気になるのではないでしょうか。
この記事では、介護職員初任者研修の通信講座による取得方法について解説します。
また、失敗しないスクール選びのポイントや資格を活かせる職場についてもお伝えします。
介護職員初任者研修について理解を深め、資格取得を目指してください。
この記事でわかること
- 通信による介護職員初任者研修の取得方法
- 通信講座のメリット・デメリット
こんな人におすすめの記事です
- 働きながら資格取得を目指したい方
- 通信講座で資格取得を検討している方
介護職員初任者研修は通信のみで取得できない
結論からお伝えすると、介護職員初任者研修は通信講座のみでは取得できません。
「介護員養成研修の取扱細則について」において通信学習は、全130時間のうち、各科目の上限を超えない範囲で最大合計40.5時間までと決められているからです。
そのため、残りの約90時間はスクールに通わなければならず、通信講座のみでの資格取得はできないのです。
大手のスクールでは、通信講座と通学を組み合わせた受講スタイルが主流となっています。
通信講座と通学を組み合わせることでメリハリをつけて学習でき、働きながらでも無理なく資格取得を目指せるでしょう。
介護職員初任者研修の通信講座の概要
介護職員初任者研修の概要について以下の4つの項目にわけて解説します。
- 通信講座と通学の違い
- 研修科目と学習時間
- 受講の流れ
- 費用
通信講座と通学講座の違い
通信講座は、テキストを使用して自宅学習を行います。
学習期間は3〜5日間程度であり、テキストで学習した内容をレポートにまとめて提出する方法が一般的です。
通学講座は、教室に通学して座学と実技の講座を受けます。
座学では、講義だけでなくグループワークを通して意見交換を行い、実技では、受講生同士で利用者・介護者の役になりロールプレイング形式で介護技術を学びます。
通信講座と通学講座を組み合わせることで、効率的に必要なスキルを習得できるでしょう。
研修科目と学習時間
介護職員初任者研修を取得するためには、10科目130時間の研修の修了が必要になります。
学習時間が長いため、しんどいと感じることもあるかもしれませんが、ここで介護の基礎となる介護技術や専門知識を習得します。
スクールにより受講期間は違いますが、最短3週間で資格取得可能です。
最短で資格取得を目指す場合、毎日のように通学しなければならないため、働きながら資格取得を目指すなら3ヶ月から4ヶ月程度は受講期間を検討しておいたほうが良いでしょう。
受講の流れ
受講の流れは、以下の通りです。
- テキストや講義を受け基礎知識を習得する
- 実技実習を通して食事や排泄、入浴介助などの介護技術を習得する
- 修了試験を受験し、合格すれば修了証が発行される
基礎知識を習得してから、応用となる介護技術を学ぶ流れになります。
初めに基礎を学んでおくことで効率的に実技を習得できるでしょう。
最後に修了試験に合格することで修了証が発行され、正式に介護職員初任者研修の資格を取得できたことになります。
費用
介護職員初任者研修の費用の相場は、5〜10万円です。
スクールにより受講料の違いはありますが、学習内容はカリキュラムが決まっているため、どのスクールも同じです。
受講料の違いは、スクールの立地やサポート内容の違いによることが多いです。
介護職員初任者研修の費用についての詳しい説明は、以下の記事を参照ください。
失敗しないスクール選びの4つポイント
介護職員初任者研修のスクールは数多くあり、どこを選べば良いか迷ってしまうことも多いでしょう。
なんとなく選んで後悔することがないように、スクール選びに失敗しないための4つのポイントをご紹介します。
- スクールの場所
- 受講料
- 受講スケジュール
- サポート体制
それぞれについて詳しく解説します。
スクールの場所
スクール選びにおいて場所は重要です。
介護職員初任者研修では、通信講座以外にも通学して実技実習を受ける必要があります。
通学において自宅からあまりにも離れたスクールだと、負担が大きくなってしまいます。
特に働きながら資格取得を目指している方にとっては、普段から仕事で忙しいため負担のない範囲で通えるスクールを検討すると良いでしょう。
受講料
受講料もスクールによって違いがあります。
金額の違いは、スクールの立地やサポート内容の違いによることが多いので、複数校を比較して自分に合った予算のところを選ぶようにしましょう。
キャンペーンを実施しているところもあるので、活用すると割安で受講できます。
受講スケジュール
スクールによって土日コースや短期集中コースなどさまざまなコースが用意されています。
取得期間は、最短で約3週間、最長で約4ヶ月です。
約3週間で取得する場合、朝から夕方まで平日5日間の通学に加えて、約40時間の通信講座による学習が必要になります。
約4ヶ月で取得する場合は、週1回の通学と約40時間の通信講座による学習が必要になります。
ライフスタイルに合わせて無理なく受講できるコースを選択するようにしましょう。
サポート体制
サポート体制もスクールによって違いがあるため、確認するようにしましょう。
介護初任者研修では、介護・医療に関する専門用語や各社会保障制度など、普段聞き慣れないようなことも多く出題されます。
わからないことがあった時にすぐに質問できるところを選ぶと、学習がスムーズに進むでしょう。
また、資格を取得してすぐに就職したい場合は、就職サポートがついているスクールを選ぶのがおすすめです。
介護職員初任者研修の資格を活かせる職場
介護職員初任者研修の資格を活かして働ける職場をご紹介します。
- 入所系施設
- 通所系施設
- 訪問系施設
それぞれについて詳しく解説します。
入所系施設
自宅での生活が困難な要介護者が施設に入所して介護サービスを受ける施設です。
代表的な施設として、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅があります。
入所系の施設で働く場合、早番や遅番、夜勤などのシフト制の勤務になることが多いです。
介護度が重い方も多く、移乗や入浴、排泄などの介護技術や認知症の対応について学びたい方におすすめです。
また、夜勤で収入を増やしたいという方にも向いているでしょう。
通所系施設
自宅で生活を送っている要介護者が、食事や排泄、入浴など日常生活上のお世話やリハビリを受けられる日帰りの介護サービスです。
代表的なものとして、通所介護(デイサービス)や通所リハビリテーション(デイケア)があり、基本的には日勤のみの勤務となります。
通所系施設では、利用者に楽しく過ごしてもらえるようにレクリエーションやリハビリを提供します。
明るい雰囲気で楽しみながら介護の仕事をしたい方におすすめです。
また、日勤のみの勤務のため生活リズムも維持しやすく、子育てや家庭との両立もしやすいでしょう。
訪問系施設
要介護者のご自宅に訪問して、食事や排泄、入浴などの身体介護や調理、買い物、掃除などの生活援助をする介護サービスです。
基本的には日勤のみの勤務になりますが、夜間もサービス提供している事業所もあるため、事前に確認するようにしましょう。
一対一でサービス提供するため、利用者とじっくり関わりたい方におすすめです。
また、調理や掃除など家事の経験を活かしたい方にも向いているでしょう。
通信講座を利用して働きながら資格取得を目指そう!
介護職員初任者研修は、通信講座のみで取得することはできません。
所定の130時間の学習カリキュラムのうち、通信講座で受講できるのは40.5時間までと決まっており、残りの時間はスクールに通学する必要があります。
そのため、最近のスクールは、通学と通信講座の両方を取り入れた学習スタイルが主流となっています。
スクール選びに失敗しないためには、スクールの場所や費用、受講スケジュール、サポート体制について確認しましょう。
ライフスタイルに合わせて学習期間が選べるようにさまざまなコースがありますので、無理のないペースで資格取得を目指してください。
資格取得後は、介護施設や事業所において資格を活かして働くことができます。
施設の種類によって仕事内容や働き方も変わってくるため、自分にあった職場を見つけてください。
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