40代で介護職への転職後に失敗を感じる原因は?失敗しないためのポイントは?

高齢化が進む日本において、介護職の人手不足は深刻な社会問題です。

そのため、未経験でも始められる介護職の求人は増えており、40代で転職を目指す人も少なくありません。

しかし、いざ転職をして働き始めると「失敗した」と感じることもあります。

そこで今回は、40代で介護職への転職を失敗と感じる主な原因について、失敗しないポイントとともにご紹介します。

この記事でわかること

  • 40代の方が介護職で求められていること
  • 40代で介護職に転職して失敗しないようするポイント
  • 40代で介護職に転職してよくある失敗例
こんな人におすすめの記事です

  • 40代で介護職への転職を検討している方
  • 未経験の40代で介護職への転職をご検討中の方
目次

40代で介護職への転職はできる?

未経験であっても、40代で介護職に転職することは可能です。高齢化が進む日本において介護職は非常に需要が高く、時期を問わず多くの求人があります。

厚生労働省の統計によると、令和6年7月の介護サービス職業従事者の有効求人倍率は3.9倍です。

深刻な人手不足を背景に、年齢や経験を問わず雇用する企業も多いことが現状です。

加えて、公益財団法人介護労働安定センターが発表した「介護労働実態調査」によると、令和5年度の介護職の平均年齢は48.4歳でした。

これらのデータから見ても、40代で介護職に転職することは可能であることが分かります。

参考)
一般職業紹介状況(令和6年7月分) | 厚生労働省
令和5年度介護労働実態調査 | 公益財団法人 介護労働安定センター

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介護職の転職後に失敗を感じる原因は?

せっかく介護職に転職したにも関わらず、失敗を感じることは避けたい事態です。

転職後の失敗を避けるためには、転職前に失敗を感じる原因の把握が大切です。

そこでここからは、その原因をいくつかご紹介します。

慢性的な人手不足で忙しい

介護を必要とする人が増える中、人手不足で常に職員が忙しく働いている職場もあります。

公益財団法人 介護労働安定センターが発表した「令和5年度介護労働実態調査」によると、介護従事者が働くうえでの悩みとして「人手が足りない」と答えた方が49.9%です。

この数値は他の悩みと比較しても多いことが分かっています。

人手不足が深刻化しており、「有給がなかなかとれない」「希望に沿ったシフトを出してくれない」「サービス残業を強いられる」などのケースもあります。

なかなか休めないことや、プライベートの時間が確保できないなどの理由で、介護職への転職を失敗と感じる方が多い傾向です。

参考)
令和5年度介護労働実態調査 | 公益財団法人 介護労働安定センター
介護人材の確保について(第1回福祉人材確保対策検討会(H26.6.4)資料2) | 厚生労働省

体力的にきつい

介護の仕事では立ち仕事をする時間が長いため、体力が求められます。

特に40代は体力の衰えを感じる年代でもあり、未経験で介護職を始めるときつく感じやすいでしょう。

また、介護職では利用者をベッドから起こすときや車椅子の乗り降りを手伝うとき、入浴をサポートするときなど、多くの場面で力を使います。

これまで力を使う仕事の経験がない方にとっては、体力的なきつさが大きな負担につながります。

教育制度が整っていない

慢性的な人手不足は多忙になるだけではなく、新人の教育に時間と労力を割けられないことにもつながります。

未経験で教育制度が整っていない職場に入社すると、仕事の業務内容や規則についてきちんと理解しないまま業務を始めるケースも珍しくありません。

これらを正しく理解せずに業務を開始すると、ミスや事故が増えて利用者を困らせることにつながります。

その結果、利用者からのクレームが精神的負担となり、転職を失敗と感じることもあります。

人間関係のトラブル

どのような職業でも避けられない問題ではあるものの、介護職においても人間関係のトラブルはつきものです。

特に介護士は利用者だけでなく、ほかの職員とも連携して仕事を進めます。

上司や同僚・部下との関係がうまくいかない、苦手な利用者がいるなど、人間関係に問題を抱えていると精神的負担は増します。

人間関係は働いてみないと分からない部分はあるものの、転職後に失敗と感じる要因のひとつです。

仕事内容が希望と違う

面接や求人募集で事前に聞いていた仕事内容や勤務条件が、働き始めたら違っているケースもあります。

「介護施設の勤務で採用されたら、訪問介護スタッフに配属された」「全く関係のない雑務までやらされた」など、入社後の仕事内容が希望と違うこともあります。

働き始めてから失敗したと感じないよう、面接時に細かく仕事内容を聞いておくことが大切です。

生活のリズムが合わない

入所型の介護施設での勤務は、一般的に早番・遅番・夜勤の24時間体制です。

勤務形態によるものの、夜勤に入ると不規則な生活を強いられます。

不規則な生活が続くと体調を崩すことがあり、生活リズムが合わないと感じて辞めるケースもあります。

不安を感じる場合は、夜勤のない職場を探すことや、希望の勤務時間に合う求人を探すようにしましょう。

介護職が向いていないと感じる

入社後に介護職が向かないと感じることで自信をなくし、転職を失敗と感じることもあります。

介護職は力仕事や体力が求められることに加え、コミュニケーション能力も必要です。

施設利用者とコミュニケーションがうまくとれなかったり、体力的に厳しかったりなど、働き始めて自分に介護職の適性がないと感じる人も少なくありません。

他にも、研修やサポート体制が不十分なことで、仕事内容を理解していないまま働いてミスにつながり、心が折れてしまうこともあります。

介護職はどのような仕事なのか、一般的にどのような業務をするのかを事前に調べましょう。

やりがいを感じられない

介護職で働くことに対して強い意志を持たずに転職した場合、仕事にやりがいや楽しさを見出せないことがあります。

仕事へのやりがいは、仕事を続けるモチベーションにもつながるため、自分は介護の仕事をしたいのかを見つめなおしましょう。

介護職は心身ともに負担を感じる一面もあります。

自分にとってやりがいを感じられる仕事であるか検討しましょう。

給料が割りに合わない

厚生労働省が発表した「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護職員の平均給与は31万8,230円です。

日本経済団体連合会が発表した「2021 年6月度「定期賃金調査結果」の概要」によると、全産業の平均給与39万1,408円であるため、介護職の平均給与は全産業の平均を大きく下回ることが分かります。

そのため、仕事内容に対して給料が割りに合っていないと不満を持つ人もいます。

給料は働くための意欲として重要なポイントであり、仕事内容と給与が釣り合っていないと感じると、転職を失敗したと思うでしょう。

参考)
令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 | 厚生労働省
2021年6月度「定期賃金調査結果」の概要 | 日本経済団体連合会

介護職の転職時に失敗する理由は?

介護職への転職を失敗と感じる方にはいくつかの共通点があります。

そこでここからは、転職を失敗する理由についてご紹介します。

仕事内容を理解していない

介護職と一言で言っても、仕事の内容は施設形態ごとに違います。

例えば、一般的に訪問介護に夜勤はないものの、施設型の介護では夜勤もあります。

介護職は施設形態や職場ごとに仕事内容や求められるスキルは違うため、漫然としたイメージだけで転職先を決めてしまうと、転職後に「想像していた仕事内容と違った」と後悔することにつながるでしょう。

介護職の仕事内容について、施設形態ごとの業務内容や勤務形態などの確認が大切です。

また、具体的な仕事内容や勤務形態については、職場ごとに差異があるため面接時に詳しく確認しましょう。

待遇面だけで決めた

給与をはじめとした待遇は仕事を決めるうえで重要なポイントです。

その一方で、待遇ばかりに目を向けて転職先を探すと失敗する可能性は高まります。

なぜなら、給与が高い職場は残業が多いことや、休みが少ない場合もあるためです。

生活を送るためには給与は重要な一方で、、業務が過酷であったり、ストレスが溜まりすぎたりすると体調を崩すことにもつながります。

待遇のよい求人を探すことは大切ではあるものの、仕事の内容やプライベートをしっかり確保できるかなどにも目を向けましょう。

希望条件の優先順位を決めていない

希望条件の優先順位を決めずに曖昧な気持ちのまま転職をすると、失敗したと感じる可能性が高まります。

なぜなら、優先順位がないと自分の軸がぶれて職場の選択ミスを起こすことにつながります。

給料が優先なのか、働き方を重視したいのかなど、自分の希望する条件の順位の明確化が大切です。

自分はなぜ転職をし、介護職にどのような条件を求めるのかを考えましょう。

キャリアプランを計画していない

介護士としてのキャリアプランを計画せずに転職先を選ぶと、転職後に後悔する可能性が高まります。

なぜなら、明確な意思や目標を持たないまま転職すると、就業してからモチベーションを保てない可能性が高まるためです。

目標があれば、辛いことやきついことがあっても続けられます。

他にも、思い描くキャリアプランが実現できる勤務先を探すことも大切です。

例えば将来的にケアマネジャーへのキャリアアップを目指している場合、教育や支援が受けやすい職場に勤めることが有効です。

どのような介護士として働きたいのかを明確にして転職活動を行いましょう。

複数の職場を比較していない

複数の職場を比較せず、一社のみに絞って転職先を決めてしまうと失敗につながります。

なぜなら、介護の仕事は施設ごとに労働条件や仕事内容が違うためです。

例えば施設型の介護施設の場合、夜勤がある職場・夜勤がない職場・夜勤のみ募集する職場などさまざまです。

条件が合うからと言って安易に決めることは避け、複数の求人を見比べ、給与や福利厚生、職場環境などを総合的に判断します。

複数の職場を比較検討して、自分に合った職場を選択することで失敗のリスクを減らします。

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介護職の転職で失敗しないためには?

ここまで、介護職の転職時に失敗と感じる原因をご紹介してきました。

ここからは、原因を踏まえたうえで介護職の転職で失敗しない方法を解説します。

以下の方法を実践して、介護職への転職を成功させましょう。

介護業界や仕事内容を理解する

介護サービスには、訪問系・施設系・居住系などさまざまな形態があります。

それぞれの業務内容を理解し、どのような能力が求められているのか、仕事のやりがいや大変さはなにかを知っておくことで、転職時に失敗と感じることが減ります。

自分に合った勤務形態の求人をピックアップし、そこから希望条件に合った職場を絞り込みましょう。

介護職を含め異なる業界への転職時には、仕事内容への理解を深めることは重要です。

転職の目的を明確にする

自分はなぜ介護職に転職したいのかを考え、介護職に求めている条件を明確にすることも大切です。

転職になにを求めるのかを具体化することで、転職先の職場でも後悔せずに働き続けられます。

転職の際は、目的に合わせた希望条件を決めましょう。

希望条件が複数ある場合には優先順位をつけ、より高い優先順位が満たせる職場を探します。

自己分析で適性を見極める

転職活動の前に自己分析を行っておくこともおすすめです。

自己分析をすることで自分の強みや弱み、価値観、スキルなどを客観的に把握できます。

これまでの経験を深掘りし、「自身が会社にどのように貢献できるか」を改めて整理することで、転職活動にも役立ちます。

これまでの経験を振り返り、どのようなスキルがあるのか、どのようなことを介護職に活かせるのかを整理しましょう。

例えば、接客業の経験がある場合は利用者とのコミュニケーションに、事務職の経験がある場合は事務仕事に経験を活かせます。

複数の職場を比較する

介護業界は慢性的な人手不足で常に多くの求人があります。

そのため、一社だけではなく複数の求人を比較したうえで転職先を選ぶようにしましょう。

給与や福利厚生などの希望条件だけではなく、職場環境も含めて総合的に判断します。

同じサービス形態でも業務内容や勤務形態が異なるため、複数の職場を比較して自分に合った勤務先を見つけましょう。

応募先の調査を怠らない

応募する職場が決まったら、応募先について調査をします。

職場の雰囲気や仕事内容・勤務形態など、あらゆる角度から応募先を調査することで、自分に合った職場かを判断します。

調査方法としては、施設のホームページやパンフレットから理念や利用者の雰囲気を確認できるほか、インターネットに口コミがある場合は口コミを確認することも一つの方法です。

ただし、インターネットに書いてある口コミ全てが正しいとは限らないため、参考程度としましょう。

加えて、応募要項から業務内容や福利厚生を把握することも大切です。

施設見学を行う

気になった求人情報があれば施設見学を申し込み、応募前に職場を確認することもおすすめです。

なぜなら、ホームページやパンフレットの情報だけでは、応募先の職場環境を把握することは難しいためです。

職場の雰囲気や人間関係・運営状況・利用者の様子や表情などを見て、イメージとのギャップがないかを確認します。

自分の目で直接確認することで、自分が働いているイメージを想像しやすく、自分に合った職場環境であるかを判断しやすいでしょう。

介護転職サイトやエージェントを使う

前述の通り、転職の失敗を防ぐには情報収集や比較が大切です。

その一方で個人の力だけでは集められる情報には限界があるため、介護転職に特化した転職サイトやエージェントを活用する方法もあります。

これらを使うことで、一般には知られていない情報を教えてもらうことや、自分に合った職場を提案してもらえうことが可能です。

カイゴLINKには全国の介護求人が豊富に掲載されています。

豊富な求人を職種やエリア・希望条件を指定して探せるため、自分に合った求人を見つけやすい点が特徴です。

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40代で介護職に転職するメリット

介護職は年齢を問わず未経験でも転職できるものの、40代で転職することには特有のメリットがあります。

そこでここからは、40代で介護職に転職するメリットをご紹介します。

人生経験を活かせる

40代は人生経験が豊富なため、これまでに培った経験を活かせるというメリットがあります。

なぜなら介護職の仕事は利用者の介助だけではなく、家事業務や事務作業など業務の幅が広いためです。

人生経験を積んできた40代だからこそ活躍できる場面も多数あります。

介護の経験がなくても、これまでに培った経験を活かせることは大きなメリットです。

生活リズムにあった働き方ができる

40代になると、育児や親の介護など仕事以外にも優先したい事情は人それぞれあるでしょう。

介護職は一般的な企業勤めとは異なり、多様な働き方から自分の生活リズムにあった働き方の職場を選択できます。

例えば、デイサービスであれば日勤のみのシフトで働くことが可能です。

夜のみ働きたい場合は施設型の介護施設で、夜勤のみ働くこともできます。

自分が希望する生活リズムに合わせて職場を選べる点は介護職ならではのメリットです。

安定して働ける

介護職は景気に左右されにくく、安定して働ける点もメリットです。

なぜなら、高齢化が進む日本では、介護職の需要は今後も増加する一方で、安定した需要が見込まれるためです。

また、介護職の現場では60歳以上でも多くの方が働いています。

公益財団法人介護労働安定センターが発表した「介護労働実態調査」によると、介護職員全体のうち60代以上は18.4%おり、70代以上は3.2%います。

「もう40代だから転職には遅い」と諦める必要はなく、40代からでも転職しやすいのが介護職です。

参考)
介護労働実態調査 | 公益財団法人 介護労働安定センター

家族の介護に必要な知識が得られる

40代になると、将来的な家族の介護について考え始める人や、すでに介護を行っている人もいるでしょう。

介護士として働くことで、家族を介護するための技術や知識を身につけられます。

他にも、家族のために施設を選ぶ際に介護保険制度や仕組みを理解することが役立ちます。

キャリアアップが目指せる

40代から未経験で転職をしても、キャリアアップを目指せるという点もメリットです。

例えば、現場の介護士から始めて管理職や研修講師、ケアマネージャーなどへと進むこともできます。

介護職であれば、40代からでも個々の興味や能力に合わせたキャリアパスの選択が可能です。

まとめ

40代であっても、介護職に転職することは可能です。

高齢化が進む日本では豊富に求人があり、将来性も高いため転職しやすい職業です。

その一方で介護職への理解不足や、キャリアプランや希望条件が不明瞭なまま転職を行うと失敗する可能性もあります。

介護職の転職で失敗を感じる原因について理解し、失敗しないためのポイントを実践して後悔のない転職をしましょう。

エージェントの活用

介護職への転職を成功させるためには、専門の転職エージェントを活用することが効果的です。

エージェントは、あなたの希望条件やスキル・経験を詳細にヒアリングし、それに合った求人を紹介してくれます。

また、非公開求人や最新の求人情報や、ご自身では見つけられない求人や職場を知れるかもしれません。

さらに、応募書類の添削や面接対策、給与や条件面の交渉など、転職活動全般をサポートしてくれるため、初めての転職でも安心して進められます。

株式会社SOYOKAZEが運営するカイゴLINKの転職エージェントを利用することで、効率的かつ的確に転職活動を行うことができますので、ぜひご活用ください。

転職サイトの活用も

また、転職サイトを活用することで、自分のペースで多くの求人情報を比較検討できます。

勤務地や給与、勤務形態など細かな条件で検索できるため、自分に合った求人を見つけやすくなります。

また、企業の詳細情報や口コミ、評判なども確認できる場合があり、職場の雰囲気を事前に知ることができます。

一部の転職サイトでは、スカウト機能やキャリアアドバイザーとのチャット相談など、転職活動をサポートする機能も充実しています。

これらのサービスを活用することで、自分に合った職場を見つける可能性が高まります。

カイゴLINKでは欲しい介護求人が3 分で見つかるをモットーに転職サイトを運営しておりますので、よろしければご活用ください。

以上の方法を上手に活用しながら、40代での介護職への転職を成功させましょう!

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監修者

「カイゴLINKお役立ち情報」は、介護求人サイト「カイゴLINK」が運営するメディアです。おもに介護・福祉のお仕事をしている人や、これから働きたい人に向け、転職・就職・パート・アルバイトについて役に立つ情報をお届けします。

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