異業種から介護職への転職を考えているけど、漠然と「介護関連の仕事がしたい」と思っているだけで、介護の職種に関して詳しくわからないという人も多いでしょう。
そこでこの記事では、主な介護の職種や仕事内容などについて解説していきます。
職務履歴書の書き方や介護の仕事に向いている人の特徴についても解説していますので、介護職に興味のある人は最後までご覧ください。
この記事でわかること
- 主な介護の職種名と概要
- 介護職におすすめの資格
- 介護に向いている人の特徴
こんな人におすすめの記事です
- 介護の職種について知りたい人
- 異業種から介護職への転職を考えている人
主な介護職の種類10選
主な介護職の種類を紹介をしていきます。
まずは、介護の職種にはどのようなものがあるのかを知りましょう。
介護士
介護士とは、介護の仕事に携わる人の総称で、明確な定義はありません。
しかし一般的には、要介護者に介護サービスを提供している人が「介護士」と呼ばれています。
介護士の主な仕事内容は、要介護者の身体に直接触れて介護を行う「身体介護」と、掃除や洗濯などの「生活援助」になります。
1人で身体介護を行う場合、訪問介護サービスの介護士の場合は初任者研修以上の資格保有が、その他介護サービスでは認知症介護基礎研修の受講もしくは初任者研修以上の資格保有が必要になります。
生活援助のみの仕事であれば、資格なしでも介護士として働くことが可能です。
介護士に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ホームヘルパー
ホームヘルパーとは、介護保険法に基づき、利用者の自宅に訪問して介護サービスを提供する職種です。
ホームヘルパーは、一般的な介護士が行う身体介護や生活援助のほかに通院介助も行う場合があるため、普通自動車免許の保有を求められる場合があります。
また、ホームヘルパーは基本的に1人で仕事を行います。
そのため、1人でも身体介護が提供できるよう初任者研修以上の資格取得が必要で、資格なしではホームヘルパーとして働くことができません。
ホームヘルパーに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
病院介護士
病院介護士とは、病院やクリニックといった医療機関で働く介護士のことを指し「介護補助者」や「看護助手」とも呼ばれます。
一般的な介護士は介護施設で介護士が主体となって働きますが、病院介護士は、医師や看護師の指示のもと診療の補助などを行うのが主な仕事内容です。
病院介護士に関して詳しく知りたい方は、以下を併せてご覧ください。
施設長などの管理者
管理者とは、介護施設のスタッフ採用や介護サービスの品質管理などといった、施設の管理業務を行う責任者のことです。
施設長などの管理者は、介護施設を経営している母体の会社の社員、または、介護施設の常勤スタッフから選出される傾向にあります。
管理者になるための要件は介護施設によって異なります。
サービス提供責任者
サービス提供責任者とは、訪問介護事業所の責任者で「サ責」とも呼ばれています。
訪問介護の利用者に適切な介護サービスを提供できるよう管理・調整を行うのが、主な仕事内容のひとつです。
サ責になるためには、介護福祉士実務者研修または介護福祉士のいずれかを有している必要があります。
サ責に関する詳しい仕事内容や給料などは、以下の記事をご覧ください。
ケアマネージャー
ケアマネージャーとは、要介護者が適切な介護サービスを受けられるよう、ケアプランを作成する職種のことです。
要介護者やその家族との面談や、他職種との連携が必要になるため、コミュニケーションスキルが求められます。
ケアマネになるためには、介護支援専門員の資格を取得する必要があります。
介護支援専門員の資格取得のための試験は、決して簡単なものではありません。
しかし、ケアマネの仕事は、現場の介護士とは異なりデスクワークが中心となるため、介護職に長く携わっていきたいと考えている方にはおすすめです。
また、現場の介護士からケアマネになることで、給料アップも目指せるでしょう。
生活相談員
生活相談員とは、介護施設の利用者とその家族からの相談役や医療機関との調整などを担う職種です。
施設によっては、介護士との兼務を担う場合もあります。
生活相談員になるための要件は各自治体によって異なり、施設によっては未経験でも採用している場合があるため、気になる人は問い合わせてみるとよいでしょう。
介護事務
介護事務とは、介護施設で、電話対応や受付、備品の管理・発注などを行う職種です。
介護事務は無資格でもできる介護職ですが、介護保険に関する正しい知識を取得しておくことで仕事がスムーズになるでしょう。
介護事務の資格にはいくつかの種類がありますが、内容に大きな差はなく、受験要件がないものがほとんどです。
介護助手
介護助手とは、介護士の補助を行う職種で「介護補助員」や「介護補助職」とも呼ばれます。
介護助手の主な仕事内容は、環境整備や、要介護者のADL(日常生活動作)に応じた介助などで、資格なしでできることが特徴です。
介護助手は、介護士の人材不足の解消と、介護業務の質を向上させるために導入されました。
介護助手の詳しい仕事内容や給料などに関しては、以下の記事をご確認ください。
送迎ドライバー
送迎ドライバーは、デイサービス(通所介護事業所)で利用者の送迎を行います。
基本的に送迎ドライバーは、普通自動車免許があれば、介護の資格がなくても仕事が可能です。
ただし、ノアやハイエースといった大きめの車種の運転を任せられることが多いです。
また、デイサービスの中には、バスの運転や利用者の乗降介助を任されることもあります。
その場合には、中型自動車免許や初任者研修以上の資格が必要となるため、事前に確認しておきましょう。
介護職におすすめの資格
介護関連の資格はいくつもありますが、未経験・無資格から介護の仕事を始めるのであれば、以下の資格を上から順番に取得していくのがおすすめです。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
初任者研修は、介護の基本について学ぶ資格で、取得すると身体介護が行えるようになります。どなたでも受講できることが特徴です。
実務者研修は、初任者研修の上位資格にあたり、初任者研修よりもさらに専門的な内容や、医療的ケアについて学びます。
また、実務者研修を取得すると、介護福祉士の受験資格を得られます。
介護福祉士は、介護関連の資格で唯一の国家資格です。
介護福祉士を取得すると、現場以外にも幅広い業務に携われるようになります。
上記の資格以外にも、介護でおすすめの資格を状況別に紹介していますので、併せてご確認ください。
介護職は職業欄に何て書く?
自身の職業に関して職務経歴書に記載する場合、勤務先の施設名や法人名、保有資格の名称に関しては、必ず正式名称で記載します。
施設名や法人名に関しては、施設のホームページに記載されていますので、分からない場合には確認してみましょう。
介護の仕事に向いている人の特徴
介護の仕事は、以下のような人に向いています。
- コミュニケーションスキルがある人
- 臨機応変に対応できる人
- 体力がある人
- 人と関わることが好きな人
介護職は基本的に接客の仕事です。
利用者はもちろん、その家族や他職種など、多くの方と関わりながら仕事をしていくため、人と関わるのが好きな人にはおすすめです。
ただし、会話が好きなだけでは介護の仕事は務まらず、コミュニケーションスキルも求められます。
利用者の中には、会話を行うことが難しい方も多くいます。
そういった方の気持ちを表情やしぐさなどから感じ取ることができるか、また、こちらの気持ちを表情や声色で利用者に伝えることができるかどうかも重要になります。
さらに、利用者の性格や持病などは十人十色のため、介護の仕事はマニュアル通りにはいきません。
したがって、利用者個々に合わせて臨機応変に対応できる能力も求められます。
介護職として働こう!
一口に介護職といってもその種類は多岐にわたり、中には資格なしでできるものも多くあります。
まずは、無資格でできる仕事からはじめ、自身に介護の仕事が合っているのか吟味してみてもよいでしょう。
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