グループホームは認知症の方を専門で介護する施設です。
夜勤業務や認知症の方の対応などは大変で、人によっては「きつい」「辞めたい」と感じることもあるでしょう。
しかし、グループホームで働くメリットもあります。
この記事では、グループホームの仕事において大変な部分を実体験をもとに解説します。
それだけでなく、きつくて「辞めたい」と思った時の対処法や働くメリットについてもお伝えします。
仕事内容について理解し、グループホームへの転職を考える際の参考になれば幸いです。
この記事でわかること
- グループホームの仕事がきついと言われる理由
- グループホームの仕事内容
こんな人におすすめの記事です
- これからグループホームの仕事をする方
- グループホームの仕事内容について知りたい方
グループホームとは?
グループホームとは、認知症の方が共同生活を送るための施設で、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスとなっています。
グループホームの対象者
グループホームに入所するためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
- 要支援2、要介護1〜5の介護認定を受けた方
- 「認知症」の診断を受けた方
- 事業所と同一市町村に住所がある方
1つでも満たせなければ、グループホームに入所できません。
グループホームの仕事内容
グループホームの仕事として、入所者の生活を支えるために身体介護や生活援助などを行います。
身体介護では、食事や排泄、入浴等の介護を行ったり、生活援助では、食事の用意や洗濯、掃除等を行ったりします。
グループホームでは、認知症の進行予防や役割の獲得の観点から、入所者とともに調理や掃除などを行います。
グループホームでの仕事内容は多岐に渡りますが、入所者とともに行う楽しさや喜びを感じられるメリットもあります。
グループホームの仕事がきついと言われる3つの理由
グループホームの仕事がきついと言われる3つの理由として、主に以下の3つが挙げられます。
- 認知症の対応が難しい
- 夜勤が大変
- 給料が高くない
それぞれについて詳しく解説していきます。
認知症の対応が難しい
グループホームでは、認知症の対応に難しさを感じることがあります。
認知症により、意思疎通がスムーズにできない方も多いためです。
例えば、帰宅願望を訴えたり、転倒リスクが高いにもかかわらず歩き出そうとしたりする入所者もいます。
このような方に、いくら説明してもすんなり聞き入れてくれることは少なく、対応に苦戦します。
グループホームで働く場合は、認知症についての理解を深めると良いでしょう。
夜勤が大変
グループホームの夜勤は、1ユニットを1人でみる体制が基本であり、1人夜勤の場合、まとまった休憩時間を取れない場合もあります。
それだけでなく、看護師が不在の施設が多く、急変や事故などが起きたとき介護士による適切な判断が求められます。
また、夜勤中は入所者の様子を常に気にかける必要があります。
特養や老健と違い、身体機能は自立している入所者が多く、他の入所者の居室に入ってしまったり、居室内で転倒していたりすることもあるためです。
そのため、些細な物音にも気を配らなければいけません。
グループホームの夜勤は身体的な負担はもとより、精神的な負担も大きいと言えるでしょう。
給料が高くない
グループホームの平均給料は、他の介護施設に比べると低いと言えます。
グループホームの平均給料は291,460円なのに対して、特別養護老人ホームは345,590円、介護老人保健施設は 338,390円です。
同じように夜勤がある施設なのにグループホームの給料が低い理由として、特養や老健に比べ身体介護が少ないため、無資格・未経験から働いている方も多いことが挙げられます。
また、施設の収益も他の施設より低いことが要因として考えられます。
グループホームの入居者の定員は1ユニット5名以上9名以下と決められており、特養や老健のように大人数の受け入れが難しいです。
その分、収益も他の施設に比べ低く、平均給料に反映されていると考えられます。
グループホームで働く3つのメリット
グループホームで働くことにはメリットもあり、主に以下の3つが挙げられます。
- 認知症に関するスキルを磨くことができる
- 身体介護が少なく体の負担が軽い
- じっくり入居者と関わることができる
以下で、詳しく解説します。
認知症に関するスキルを磨くことができる
グループホームでは、認知症に関する知識やスキルが身につきます。
他の介護施設に比べ身体介護が少ない分、認知症ケアに時間を費やせるからです。
例えば、入所者の中には、排泄や入浴を拒否する方も多くいます。
その原因は、人によってさまざまです。
「人に見られることが恥ずかしい」「トイレやお風呂が億劫に感じている」などの原因が考えられます。
認知症ケアでは本人や家族からの話、日常生活の様子などからアセスメントして、適切なケアを考えます。
グループホームでは、このようなアセスメントやケア方法の検討を行っていくため、認知症に特化した知識やスキルが磨けるでしょう。
身体介護が少なく体の負担が軽い
グループホームでは、介護度の低い方も多く、身体介護を行う場面は少ない傾向にあります。
入所者の多くは自分で歩き、トイレや入浴も見守り程度の介護で済むことも多いです。
腰痛持ちの方や体力に自信がない方でも、勤めやすい職場と言えるでしょう。
しかし、中には重度の方を多く受け入れている施設もあるため、転職の際は、施設の平均介護度を必ず確認するようにしてください。
じっくり入居者と関わることができる
グループホームでは、一人ひとりの入所者とじっくり関わることができます。
認知症ケアの一環で、調理や掃除、洗濯などを入所者と一緒に行うからです。
例えば、冷蔵庫の中身を見てその日の夕食のメニューを一緒に決めたり、できる方には調理や盛り付けまで手伝ってもらいます。
一緒に行う過程で、さまざまなやり取りを交わし、入所者についてより深く理解できるでしょう。
そのため、やりがいや楽しさを感じられます。
グループホームに向いている人・向いていない人の特徴
グループホームは、特養や老健などと特徴が変わるため、働く人にとっては向き・不向きがあるかもしれません。
以下では、グループホームの仕事に向いている人・向いていない人の特徴について解説します。
向いている人の特徴
グループホームの仕事に向いているのは、以下のような方です。
- 入所者との関わりを重視したい方
- 家事が得意な方
- 認知症の対応について学びたい方
介護施設に勤めている方の中には、「業務に追われて入所者とじっくり関わることができない」と悩んでいる方も多いでしょう。
グループホームでは、入所者と共に家事をする機会が多いため、関わりを重視したい方に向いています。
また、家事が得意であれば仕事に活かし、入所者とスムーズなコミュニケーションを図ることができるでしょう。
認知症の方を専門で受け入れている施設のため、認知症について学びたい方にもおすすめです。
向いていない人の特徴
グループホームの仕事に向いていないのは、以下のような方です。
- 身体介護の技術を身につけたい方
- 自分のペースで仕事がしたい方
- 高い給料が欲しい方
グループホームでは、介護度が高い入所者が少なく、身体介護をする機会は多くありません。
そのため、身体介護のスキルを磨きたい場合は、特養や老健が良いでしょう。
認知症の方の対応をする場合、相手のペースに合わせた対応が求められるため、自分のペースで仕事をしたい方には向いていないかもしれません。
給料面についても、夜勤のある介護施設と比べて低い傾向にあります。
高い給料を求めている方は、他の施設を検討したほうが良いでしょう。
グループホームを辞めたくなったときの対処法
グループホームでの仕事がつらく辞めたいと思うこともあるかもしれません。
そのような時は、以下の対処法が有効です。
- 信頼できる人に相談する
- 資格取得やスキルアップに取り組む
- 転職する
それぞれについて詳しくお伝えします。
信頼できる人に相談する
まずは、信頼できる上司や同僚などに相談することが大切です。
人に相談すると気持ちが楽になったり、解決策を見出すことができたりします。
相談できる人が身近にいない場合は、SNSを活用してみるのも一つの方法です。
悩みを打ち明けることに抵抗を感じる方も多いかもしれませんが、一人で悩まず、相談してみましょう。
資格取得やスキルアップに取り組む
仕事で悩んだ時、資格取得やスキルアップに取り組むことで、仕事に対する考え方が変わります。
目標ができると、前向きな気持ちで仕事に取り組めるでしょう。
グループホームの仕事で活かすなら、介護福祉士や認知症ケア専門士の資格取得や認知症介護実践者研修の受講がおすすめです。
転職する
相談したり、スキルアップの努力をしたりしても辞めたい時は、転職を考えても良いでしょう。
職場を変えるだけで、悩んでいた人間関係や仕事の悩みが解決されるかもしれません。
転職を考えている方は、「職場選びに失敗したくない」と思う方も多いのではないでしょうか?
そのようなときは、求人サイトを活用すると良いでしょう。
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大手他社にはない求人も多く取り扱っています。
グループホームで働いてスキルを磨こう!
グループホームの仕事では、認知症の方の対応や夜勤業務が大変と感じる方も少なくありません。
しかし、グループホームで働くことで、認知症の対応スキルを磨けたり、入所者とじっくり関われたりするなどのメリットがあります。
きついと感じる場面もあるかもしれませんが、認知症対応について学びたい方や入所者との関わりを重視したい方に向いています。
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