介護職を続けていると、体がきつくなってきたり、失敗が続いたりして「自分には介護職が向いていないのではないか」と悩むこともあるでしょう。
実際に転職を考えても「これまでの経験やスキルが無駄になってしまう」「介護職が嫌になったわけではない」と他業種への転職に踏み切れない介護士の方は多くいます。
そこで本記事では、介護職を辞めたいと思う理由や対処法、辞めた後におすすめの職業や転職時のポイントについて解説しています。
介護士を辞めたいと悩んでいる方や、辞めたくなったときの対処法について知りたい方には、今後のキャリアを考える助けになるでしょう。
この記事でわかること
- 介護職を辞めたいと思う理由と対処方法
- 介護職を辞めた後におすすめの職業
- 介護職の転職時のポイント
こんな人におすすめの記事です
- 介護職を辞めたいと悩んでいる方
- 介護職を辞めたくなったときの対処方法について知りたい方
介護職を辞めたいと思う理由5選
何らかの理由で介護職を辞めたいと思うことは誰でもあります。
ここでは特に多い介護職を辞めたいと思う理由を5つ解説します。
身体的・精神的負担が大きい
介護の仕事は、身体介護や不規則な勤務で身体的負担が大きいです。
また、仕事をうまくこなせず悩んだり、喀痰吸引のような医療的ケアの対応にプレッシャーを感じたりして精神的に負担がかかることもあるでしょう。
施設によっては看取り対応を行う場合もあり、利用者が亡くなる場に立ち会うことでメンタルがやられてしまう方もいます。
特に入職して間もない新人は業務に慣れていなかったり、周囲のサポートを充分に受けられていなかったりして、身体的にも精神的にも負担が大きくなりやすい傾向があります。
人間関係の悩みがある
介護労働安定センターが行っている「令和3年度 介護労働実態調査結果」によると、人間関係の悩みは、前職を辞めた理由の1位です。
介護職はチームで働き、多くの人と関わるので、人間関係の悩みが多い傾向があります。
また、接客業に近い業種のため、利用者やその家族からのクレーム対応もあり、トラブルに発展することもあります。
同僚や上司、利用者やその家族との関係性に悩み、介護職を辞めたいという考えに至る場合があります。
給料が低い
業務内容と比較して給料が低いと感じている介護職員は多くいます。
介護の仕事はやりがいのある仕事ですが、給料やその他の待遇とのバランスは大切です。
施設によっては「利用者のためになるから」とサービス残業や休日の会議への出席を強いられるケースもいまだにあります。
そもそも、介護職の平均給料は他業種に比べて低い傾向にあります。
身体介護や不規則な勤務で身体的負担が大きいこともあり、業務内容の割に給料が低いと感じて介護職を辞めたいと考えるようになるケースもあります。
介護福祉士の給料についての詳しい説明は以下の記事を参照ください。
施設と方針が合わない
施設との方針が合わない場合も、介護職を辞めたいと考える理由になります。
たとえば、利用者に寄り添った介護がしたくても、利益ばかりを求めている施設で時間単位で業務が決められていると、ストレスがたまる一方になってしまいます。
施設の方針は大切ですが、自分の考えと合わなくなるとやりがいを感じられなくなり、介護職を辞めたいと考えるようになる人は多いでしょう。
そもそも介護職が向いていない
そもそも、自分には介護職が向いていないと感じ、モチベーションが下がってしまうこともあります。
利用者の希望に応えられなかったり、失敗が続いたりする場面は、介護の仕事をしているとよくあります。
終わりの見えないコール対応や汚物の処理をしていると「自分は何をしているんだろう」と悩むこともあるでしょう。
特に、入職してすぐや利用者からのクレームがあったときなどは「自分は介護職に向いていない」と感じやすい傾向があります。
一度「向いていない」と思ってしまうと、モチベーションは上がりにくく、辞めたいと感じてしまうケースもあります。
介護職を辞めてよかったと思うとき
実際に介護職を辞めてよかったと思うときはどんなときか、以下にまとめています。
- 身体的負担が減った
- 人間関係の悩みがなくなった
- 精神的負担が減った
- 給料に対する不満が減った
- ワークライフバランスが整った
介護職を辞めると、以前の職場で悩んでいたことの多くは解消されるでしょう。
しかし、新しい職場でも同じ問題が起きる可能性がある点には注意が必要です。
介護職を辞めたいときの対処方法6選
ここでは、介護職を辞めたいときにとるべき対処方法を6つ紹介します。
辞めたいと思った時に、本当に介護職を辞めるべきか冷静に考えてみましょう。
辞めたい理由を書き出す
自分がなぜ介護職を辞めたいと思っているか、紙に書き出してみましょう。
文字にすることで、客観的に自分を見つめ直すことができ、現状を把握できます。
たとえば、スキルや経験が足りないのであれば、焦らず経験を積む努力をすべきです。
自分の状況を把握できれば、辞めなくて済むこともありますので、介護職を辞めたいと思ったらまずは理由を紙に書き出してみましょう。
介護職にやりがいはあるか考える
介護職を辞めたいと思ったときには「介護職にやりがいがあるか」を考えてみましょう。
辞めたいのは介護職なのか、それとも今の職場なのかを冷静に判断できるようになります。
介護の仕事にやりがいを感じなければ、働くモチベーションを保つのは難しいので、転職をすべきでしょう。
また、あなた自身が介護職として働こうとした理由を思い出すのもおすすめです。
初心を思い出し、もう一度頑張ろうと思えるかもしれません。
第三者の意見を聞く
介護職を辞めたいと思ったときには、友人や同僚、上司に相談してみるのもおすすめです。
相談することで、自分の考えとは違う客観的な意見をもらえることもあります。
結果的に介護職への向き・不向きを判断する材料になるかもしれません。
介護職を辞めたいと思ったときには、一人で考え込まず、周囲の人に相談し第三者の意見を聞いてみましょう。
目標を立てる
仕事で達成できそうな小さな目標を立てて、1つずつ達成していくと、やりがいを感じられるようになります。
ポイントは「小さな」目標で、少し頑張れば達成できるものにすることです。
目標を達成できるとモチベーションがあがり、やりがいにもつながります。
ただし、大きな目標を立てて達成できないと、モチベーションは下がるので注意しましょう。
気分転換をする
休日は気分転換することも、介護職を辞めたいと思ったときの対処方法の1つです。
仕事を辞めようと考えていると、休日もつい仕事のことを考えてしまいがちになり、疲れが取れません。
運動やショッピング、旅行や映画鑑賞など、好きなことをしてすっきりした頭で物事を考えられるほうがよいでしょう。
転職する
今の仕事を辞めたいと思ったときには、思い切って転職することも選択肢の1つです。
転職すると、少なくとも今の職場での悩みはなくなります。
ただし、職場環境が変わると仕事内容や人間関係、給料などの条件面も変わるので注意しましょう。
介護職を辞めた後におすすめの仕事は?
介護職を辞めて他業種へ転職する際は、介護の資格や経験を活かせる職種への転職がおすすめです。
たとえば、営業職や保育士、看護師や介護タクシーのドライバーなどは、介護職で培ったコミュニケーションスキルや介護に関する能力を活かせます。
また、40代や50代になってくると「介護職は続けたいけど今の現場はきつい」「年齢的に他業種へ転職できるか不安」と心配になります。
その際は、介護支援専門員や介護系資格の講師、福祉用具販売員などの介護関連の仕事がおすすめです。
介護職からの転職先についての詳しい解説は、以下の記事を参照ください
転職先を選ぶ時のポイント
転職先を選ぶ際は、事前に考えておくとよいポイントがあります。
- 介護職としてなにがしたいのか
- 自分にできないことは何か
- 希望の勤務時間
- 業務内容
- 給料
自分が大切にしたいポイントを整理しておくことで、条件に合う施設を見つけやすくなります。
また、求人情報に掲載されていない情報もあるので、確認するようにしましょう。
辞めたいのは介護職か、職場なのかを考えよう
介護職を辞めたいと思ったときには、なぜ辞めたいと思ったのかよく考えましょう。
辞めたいのは介護職なのか、今の職場なのかによっても対応は変わります。
働き方を変えれば悩みが減ることもあるでしょう。
転職する際は、退職する前に次の勤務先を決められると、金銭面の不安がなく転職活動に専念できます。
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