他業種から介護職への転職を考えている方の中には、介護に関する知識がなくても転職できるかどうか悩んでいる方もいるでしょう。
結論から言うと、未経験・無資格でも介護職への転職は可能です。
本記事では、介護職未経験の方が行う仕事内容や取得すべき資格、無資格の方におすすめの就職先について解説しています。
本記事を読めば、未経験で介護職への転職を考えている方の不安を軽減できるでしょう。
この記事でわかること
- 介護職未経験者の仕事内容
- 介護職未経験者におすすめの資格や介護施設
こんな人におすすめの記事です
- 未経験で介護職への転職を考えている方
- 未経験で転職することによる不安がある方
介護職は未経験でも転職できる?
介護職は未経験でも転職できる仕事です。
自分が経験したことのない仕事を始めることに不安を感じることもあるでしょう。
ですが、介護業界は慢性的な人手不足のため、未経験OKの求人が多数あります。
こうした施設では、未経験者向けのマニュアルや新人研修のカリキュラムが整備されていることが多いです。
また、未経験の方でもできる仕事を業務に組み込んでいる施設もあります。
「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」などの資格取得を支援している施設も多くあり、働きながら学べる環境が整っています。
そのため、介護職は未経験の方でも転職して働けると言えます。
介護職未経験者が感じやすい不安7つ
介護職未経験者は、経験や資格の有無、年齢など多くの不安を感じています。
ここでは、介護職未経験者が感じやすい7つの不安について解説しています。
無資格でもできる?
資格なしでも介護職として働くことができます。
介護労働安定センターが行った「令和4年度介護労働実態調査結果の概要について」によると、事業所全体の66.3%が人材不足を感じています。
半数以上の事業所が人材確保に苦しんでいる状況のため、無資格OKの求人も多数でています。
そのため、無資格でも介護職として就職しやすい環境になっていると言えるでしょう。
ただし、無資格者と有資格者ではできる仕事内容が異なる場合もあるので注意が必要です。
性別・年齢に関係なく採用される?
介護の仕事は力仕事が多く、身体的な負担が大きいことから、男性が多いというイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし「令和4年度介護労働実態調査」によると、実際には女性が73.5%を占めており、男性は22.1%にとどまっています。
年齢を見ると、「45歳以上50歳未満」が最も多く、40歳代・未経験で介護職へ転職する方も少なくありません。
30歳や40歳になって「今から介護の仕事は無理」と考えている方でも十分間に合います。
逆に、40歳代ならではの人生経験が仕事に役立つことも多いため、諦めないようにしましょう。
40代からの介護職への転職についての詳しい説明は、以下の記事を参照ください。
介護職は給料が低いって本当?
介護職は給料が低いと言われています。
実際に、無資格の場合の給料は他の職種と比較しても低めに設定されていることが多いです。
しかし、資格を取得するごとに資格手当がつく施設が多いため、初任者研修、実務者研修、介護福祉士と上位資格を取得していけば、それに付随して給料が上がっていきます。
また、勤続年数や地域によっても給料は変わるため、働き始める前に基本給以外の手当や昇給の仕組みを確認しましょう。
介護職の給料についての詳しい説明は、以下の記事を参照ください。
有休消化率はどれくらい?
仕事をしていると、自分や家族の体調不良やその他の突発的な理由で、仕事を休まなければならないこともあるでしょう。
そのときは有給休暇を取得することになります。
厚生労働省の調査によると、医療福祉系の有休休暇の取得率は60.3%です。
全産業の取得率は58.3%なので、比較的有給休暇をとりやすい産業と言えます。
また「介護労働実態調査」による有給休暇の取得日数は平均7.8日で、前年度より0.5日増加しています。
コミュニケーションスキルがなくてもなれる?
介護職は、利用者やその家族と話をする機会が多い仕事です。
また、同僚の介護職や看護師などとチームで取り組む仕事です。
そのため、ある程度のコミュニケーションスキルは求められるでしょう。
しかし、業務の中でコミュニケーションは欠かせないため、現場に慣れていくことで徐々に身についていきます。
新しい職場で最初から完璧にコミュニケーションを取れる人は多くありません。
最も重要なのは介護へのやる気なので、あせらずに取り組みましょう。
仕事はきつい?
介護職の仕事は身体的にも精神的にもきついと言われています。
きついと感じていると仕事が辛くなり、辞めたいと考える原因にもなってしまいます。
身体的きつさはボディメカニクスを学ぶことで軽減できるでしょう。
ボディメカニクスを学ぶと、体に負担がかかりにくい介助方法が身につくからです。
また、精神的なきつさは、相談できる上司・同僚がいる職場や、サポート体制が充実している施設を選ぶとよいでしょう。
介護職の仕事はきついと言われていますが、自身の工夫で解決できることもたくさんあります。
仕事が覚えられない
新しい職場に慣れるのには、仕事内容だけでなく人間関係の構築や職場内のルールの把握など、覚えなくてはならないことが多く時間がかかります。
さらに、年齢を重ねると、新しいことを覚えるのに若い頃より時間がかかることもあるでしょう。
介護職の仕事を覚えるには3か月かかると言われています。
働き始めて数日で「仕事が覚えられない」とパニックになってしまう方もいますが、最初から全てを覚えられなくても問題ありません。
あせらず、1つずつ覚えていきましょう。
介護職未経験・無資格者の仕事内容
介護職未経験・無資格の方が行う仕事内容には、以下のようなものがあります。
- 生活援助
- 施設内・訪問入浴での身体介護
- 介護保険適用外サービス
- 事務作業
- 送迎ドライバー
2024年4月より無資格の介護従事者を対象に認知症介護基礎研修の受講が義務付けられるようになりました。
受講は入職後1年間の猶予期間があるため、それまでは無資格でも就業ができますが、最終的に研修の受講が必須となります。
他にも、訪問介護での就業は初任者研修や実務者研修などの有資格者でなければできないため注意が必要です。
長く介護職として働いていこうと考えている方であれば、スタート資格としてまずは初任者研修の取得を目指すことをおすすめします。
無資格者の仕事内容についての詳しい説明は、以下の記事を参照ください。
介護職未経験者におすすめの資格
介護職未経験者にもっともおすすめの資格は「介護職員初任者研修」です。
初任者研修は、介護職の入門のような資格で、基本的な知識や技術を学べます。
受験要件がなく、だれでも研修を受けられるため、未経験で介護職を始める方におすすめの資格です。
初任者研修を修了してから「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」の順で取得すれば、現場経験を積みながら順調にステップアップできるでしょう。
介護職未経験者におすすめの資格についての詳しい説明は、以下の記事を参照ください。
介護職未経験者におすすめの介護施設の特徴
介護職未経験者におすすめの介護施設にはいくつか特徴があります。
まずは研修・教育制度、資格取得支援制度が整っている施設です。
未経験の方の場合、基本的な知識や技術を働きながら身につけなければなりません。
そのため、研修や教育に力をいれていたり、資格取得を支援してくれたりする施設の方が効率的にステップアップできます。
そして、施設規模が大きいと人員配置に余裕があったり、育成の仕組みができていたりするため安心できるでしょう。
また、デイサービスは夜勤がなく一定の時間で働けるので、日中メインで働きたい方におすすめです。
介護職未経験の志望動機の書き方
介護職未経験の場合、応募書類の志望動機をどのように書けば良いか悩む方も多いでしょう。
採用担当者はたくさんの応募書類を見ているため、ありきたりの志望動機では、相手の目に留まることはありません。
志望動機は「介護職を目指したきっかけ」や「前職での経験を新しい職場でどのように活かしていくか」などを具体的に記載することで個別性のある文章になります。
また、資格取得の意思をアピールできれば、介護職への熱意がより伝わり、採用担当者の印象に残りやすくなるでしょう。
魅力的な志望動機の書き方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
介護職としての一歩を踏み出してキャリアを築こう!
介護職は未経験・無資格でも転職できる仕事です。
未経験の方の多くは、経験年数や取得している資格、仕事内容などについて不安を感じています。
ですが、介護業界には、未経験から介護の仕事を始めても、経験と共に資格を取得してステップアップできる仕組みがあります。
まずは介護職としての一歩を踏み出してキャリアを築きましょう。
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