デイサービス管理者へのキャリアアップを考える際、年収についても気になると思います。
介護の仕事は給料面が安いとよく言われ、年収を上げたいと思っている方も少なくありません。
この記事では、デイサービス管理者の年収についてお伝えします。
仕事内容ややりがいについても紹介していますので、この記事を参考に理解を深め、キャリアアップの参考にしていただけると幸いです。
この記事でわかること
- デイサービス管理者の年収
- 管理者の役割と仕事内容
こんな人におすすめの記事です
- デイサービス管理者の年収が知りたい方
- デイサービスの管理者になりたい方、または検討している方
デイサービス管理者とは
デイサービス管理者とは、デイサービスの運営全体を統括して管理する責任者です。
売上げの管理をはじめ、利用者やスタッフの管理、サービスの質の向上など仕事内容は多岐に渡ります。
原則として専従の常勤を配置しなければいけませんが、兼務が可能なため、生活相談員や併設事業所の施設長が兼務するところも少なくありません。
デイサービス管理者の給料と年収
令和３年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、デイサービスの管理者の平均月収は、325,020円です。
手取りにすると、雇用保険や健康保険等の保険料を差し引いておおよそ27〜28万円になります。
管理者以外の職員の平均月収は、271,940円です。
手取りにすると、おおよそ22〜23万円になります。
管理者と管理者以外の給料の差額は、5万円程度ありますが、これは基本給の違いや役職手当が支給されているためです。
それ以外にも、管理者は業務量が多く、みなし残業として残業代がすでに給料に組み込まれている場合もあります。
これらのことから、管理者は給料が高く設定されています。
デイサービスの給料については、以下の記事でも詳しく解説しているのでご覧ください。
デイサービス管理者の月収を年収に換算すると、3,900,240円（月収：325,020円×12か月分）になります。
他の介護サービスの管理者との収入の違いについて以下の表にまとめました。
| サービス種別 | 月収 | 年収 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 416,590円 | 4,999,080円 |
| 介護老人保健施設 | 401,010円 | 4,812,120円 |
| 介護療養型医療施設 | 376,480円 | 4,517,760円 |
| 介護医療院 | 347,710円 | 4,172,520円 |
| 訪問介護事業所 | 327,020円 | 3,924,240円 |
| 通所介護事業所 | 325,020円 | 3,900,240円 |
| 通所リハビリテーション | 355,410円 | 4,264,920円 |
他の介護サービスの管理者の給料と比較すると通所介護の管理者は、1番低い結果となりました。
規模が大きい施設や医療系のサービスの方が、給料は高い傾向にあるといえるでしょう。
デイサービス管理者の役割と仕事内容
デイサービス管理者の仕事内容は、主に以下の5つです。
- 売上の向上
- 収支管理
- スタッフ・利用者管理
- 行政対応
- 苦情対応
それぞれの仕事内容について解説していきます。
売上の向上
管理者は、売上を向上させるためサービスの質の向上、新たな加算取得の検討や営業活動を行う必要があります。
営業活動は主に生活相談員が行うことも多いですが、管理者自ら営業に行くことで営業先によりアピールすることができます。
収支管理
介護保険に関する請求や人件費、諸費用等の管理をします。
実際の請求や経理業務は、事務職員が行うことが多いですが、管理者として施設の健全な運営のために収支状況を把握する必要があります。
スタッフ・利用者の管理
スタッフが適切なサービス提供ができているか、また問題なく仕事に取り組むことができているのか確認を行います。
必要に応じて、相談や指導をするなど職員教育の役割があります。
利用者においても安全にサービス利用ができるように身体状況、既往歴、服薬状況等の情報を把握しておく必要があります。
行政対応
デイサービスの運営に伴う各種届出や問い合わせ、事故発生時の報告等を行います。
その他、実地指導や監査の対応も管理者として求められる役割の1つです。
苦情対応
苦情が発生したときは、管理者を筆頭に迅速、かつ誠意のある対応を取ります。
苦情が発生した原因の分析・再発防止策を検討し、日頃から苦情の防止に努めていく必要があります。
デイサービス管理者に求められる能力
デイサービス管理者は以下の4つの能力が求められます。
- リーダーシップ
- 人材育成、調整能力
- 行政や法律に関する知識
- 経営スキル
デイサービス管理者には現場のスタッフを統率して、質の高い介護サービスを提供するためにリーダーシップが求められます。
質の高いサービスを提供するためには、人材育成も重要です。
円滑なサービス提供のため、利用者の受け入れに関する調整や行政や外部の業者と連携を図る役割があります。
連携や調整を図るうえで、運営基準や介護保険法に関する理解が必要です。
また、デイサービス管理者はデイサービスの経営を考える必要もあります。
質の高いサービスを提供し、売上を上げるためのビジネススキルも求められるでしょう。
デイサービス管理者のやりがいと大変なこと
デイサービス管理者としてのやりがいと大変なことについてまとめました。
大変なことや悩み
- 売上に対する経営者のプレッシャーが強い。
- 現場スタッフとの距離を感じることがある。
- 介護スタッフに売上げの話をすると嫌がられる。
- 弱音を吐けない。
- 状況に応じた適切な判断に迷う。
- 苦情対応が辛い。
管理者は、直接的な介護だけでなく運営管理の役割もあるため、仕事のプレッシャーが大きいです。
また、スタッフを管理していかなければいけない立場のため、スタッフとの距離感が難しく感じることもあるでしょう。
時には利用者・家族から苦情を受けることがあり、対応に苦戦することがあります。
管理者の仕事は多岐に渡り、大変な仕事であり、不安に感じるかもしれませんが、はじめから全てできる人はいません。
実際にやってみて、わからないことやつまずいたことは調べたり聞いたりして、再挑戦することで1歩ずつ成長することができます。
デイサービス管理者としての経験は、責任が重くプレッシャーがかかりますが、人としても管理者としても大きく成長できるチャンスとなるでしょう。
やりがい
- 責任のある仕事を任せてもらえる。
- 売上やケアに関する目標を達成すると経営者から評価される。
- スタッフから感謝される。
- 利用者や家族から感謝される。
- デイサービスの運営に関する幅広い知識が身につく。
- 給料が上がる。
責任のある立場で仕事をしていると、目標達成や成果が出た時は、大きな達成感を感じることができます。
利用者や家族、スタッフから感謝されたり、経営者から評価してもらうことでやりがいを感じるでしょう。
また、仕事を通して幅広い知識を身につけることができ、管理者として成長することができます。
実力がつき、経営者から適切な評価を受けることで、給料アップやキャリアアップも期待できるでしょう。
デイサービスの管理者になるには？
デイサービス管理者になるには、大きく分けて「キャリアアップする」か「転職する」かの2つの方法があります。
キャリアアップする
現在勤めている職場で、キャリアアップして管理者を目指しましょう。
キャリアアップのためには、業務改善や売上げの向上などに貢献した実績が必要です。
また、管理者に求められる能力として、リーダーシップや人材育成の能力も求められます。
日々の業務から意識することで少しずつ身につけることができるでしょう。
認定介護福祉士やケアマネジャーなどの上級資格を取得することも、スキルの向上や証明になるのでおすすめです。
スキルを向上させ、実績を積みキャリアアップすることで管理者を目指すことができるでしょう。
デイサービスの管理者へ転職する
「現在勤めている施設で管理者の枠が空いていない」「適切に評価してもらえない」といった場合は、転職をして管理者になる方法もあります。
最近では、ビジネススキルを求めて外部から転職して管理者になるケースも少なくありません。
現在勤めている施設で管理者になることが難しい時は、転職を検討しましょう。
デイサービスの管理者になって活躍しよう！
デイサービス管理者の平均年収は、約390万円です。
仕事内容は、売上げ管理、運営管理、スタッフ・利用者管理など多岐にわたります。
求められる能力として、リーダーシップや人材育成能力、調整力、経営スキルがあります。
デイサービス管理者は大変なことも多いです。
その分、責任のある立場で仕事をするため、目標達成や成果を出すことで経営者やスタッフ、利用者からも感謝されるやりがいのある仕事です。
デイサービス管理者になるための方法としては、現在勤めている施設でのキャリアアップ、または転職する方法があります。
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